2026年6月17日から3日間にわたり、東京ビッグサイトにて開催された「HR EXPO 2026」に当社は出展いたしました。人事労務や教育、採用といったテーマを横断的に扱う本展示会には、人事の担当者やマネジャーを中心に幅広い層の方々が、具体的な課題や検討テーマをもって来場しており、各ブースでの会話はより踏み込んだ内容が中心となっていました。
今回のイベントで、当社はエンゲージメント施策における構造的な支援モデルをご案内する展示を行いました。当社のブースにも多くの方にお立ち寄りいただきましたが、対話を重ねるなかで感じられたのは、企業のエンゲージメント施策がいま大きな転換点にあるということです。本記事では、展示会当日の様子とともに、来場者との会話をもとに見えてきたエンゲージメント課題の変化、そして企業が求めている支援の方向性について整理します。

目次
来場者の傾向と、対話から見えた人事のリアルな課題
当社の展示ブースを訪れた来場者の取り組み状況について伺うと、「エンゲージメントはこれから取り組み始める」という方もいらっしゃいましたが、「すでにサーベイなど何かしらの取り組みは実施している」という企業の方が多く見受けられました。エンゲージメントサーベイの導入は基本的に進んでおり、従業員の状態を数値として把握すること自体は、すでに一般化しつつあるフェーズに入っています。
その一方で、多くの来場者が口にしていたのは「その先がうまくいっていない」という課題でした。スコアは取得できているものの活用につなげられない、改善に結びつかないなど、“導入後の活用フェーズ”において具体的な課題感を持っている様子が強くうかがえました。課題の内容は企業によって異なりながらも、話を深掘りしていく中で、いくつかのケースに分類され、そのなかにも共通点が見えてきました。
特に多かったのは「結果は見えているが、部署別・個別にどう対応すればよいか分からない」という声で、改善施策への落とし込みに課題を感じている企業が多いことが印象的でした。いわゆる「測って終わり」の状態に陥っているケースで、サーベイによって課題は可視化されているものの、その後のアクションが進まない、あるいは毎回同じような結果にとどまってしまうという状況です。「毎年同じ結果が出るだけで施策が変わらない」「一度調査して終わってしまっている」という声もあり、改善サイクルが回っていない実態も確認されました。
さらに、現場マネジャーへの負担集中も大きな論点でした。従業員と日々直接関わるマネジャー層に改善行動が期待される一方で、マネジャーは日常業務で手一杯であり、エンゲージメント改善に十分な時間やリソースを割くことができないという実態があります。また、マネジャー自身も専門的な知見がないままどのように対応すればよいかわからないという背景もあるようです。
このように、サーベイの結果を活用できない、施策が回らない、現場に負担が集中してしまうという課題が具体的に見えてきました。これらは一見別々の課題に見えますが、その本質には共通の原因があるようでした。それは「何を導入するか」ではなく、「どう回し続けるか」という運用設計の問題です。

当社が今回提示したテーマ:サーベイを起点に「改善まで回る仕組み」をどうつくるか
当社は今回、「測る」から「成果を出す」というテーマのもと、エンゲージメント施策における構造的課題にフォーカスした展示を行いました。
近年、サーベイツールは高度化を続けていますが、その一方で、人事や現場に求められるアクションも増え続けています。高機能なサーベイを導入するほど、分析できる内容やレコメンドは充実するものの、サーベイ結果を分析・活用する人事の時間的コストは高まります。また最終的な改善行動の主体は現場に委ねられることが多いため、結果としてマネジャーの負担も大きくなり、十分に実行しきれないという状況が生まれています。こうした背景から、サーベイの高度化だけでは必ずしも改善につながらないという課題が広がりつつあります。
そこで当社が提案したのは、「高性能なツールを活用する」のではなく、「どのようにコストを配分し、施策を回すか」という観点からエンゲージメント施策全体を見直すという考え方です。具体的には、多機能なサーベイにコストを集中させるのではなく、コストを抑えたシンプルで導入・運用しやすいサーベイを用いて現状を把握し、そこで生まれた余力を改善施策に振り向けていくという“コスト配分の最適化”を重視しています。

さらに当社では、その改善施策を、カウンセラーや研修講師、コンサルタントといった専門人材が担う形を提案しています。シンプルで扱いやすいサーベイによって判明した組織や個人の課題に応じて、専門的な知見に基づいた施策を責任をもって提供することで、現場の負担を軽減しながら、効果が裏付けられた改善を実施することが可能になります。
このように、サーベイがその後の取り組みの舵を取り、専門家が施策を実施する仕組みを通じて、調査から実行、そして再測定へとつながる一連の流れを途切れさせることなく、高機能なサーベイを運用する場合と同程度の費用感で継続的に回し続ける支援の形をご提案しました。
当社の提案に対する反応から見えたもの
来場者の課題に対して、当社が提示した「サーベイと専門人材を組み合わせた統合型の支援モデル」は全体として高い関心が寄せられました。「まさに今困っている部分に当てはまる」「現場任せになっている状況を変えられそう」といった声をいただくことが多く、ご提案した内容と人事が抱える課題との合致度の高さを感じる場面がありました。
特に、「サーベイを起点に課題を特定し、その後の改善を専門人材が担う」という役割分担については、「現場に負担が偏らない点が現実的である」「実行まで伴走してもらえる安心感がある」といった評価をいただく場面が多く見られました。
また、「安価なサーベイを使用し、そのぶん改善のほうにコストを回すという考え方が分かりやすい」「今のやり方を見直すきっかけになった」といった前向きなコメントもあり、共感や納得を得られたように思われます。
HR EXPO 2026から見えた、これからのエンゲージメント施策
今回のHR EXPOを通じて感じたのは、エンゲージメント施策が明確に次の段階に進んでいるということです。
来場者の多くがすでにサーベイを実施している一方で、「活用できていない」「改善につながっていない」という課題を共通して抱えており、市場全体が導入フェーズから活用フェーズへ移行していることが強く感じられました。
測定そのものはすでに一定程度普及しており、多くの企業が自社のエンゲージメントデータを保有しています。しかし、それをもとに改善を実行し、成果として示せる段階まで到達している企業はまだ多くないようです。
今後求められるのは、ツールの導入そのものではなく、施策を継続的に回していく仕組みづくりです。言い換えれば、エンゲージメントを単に「測るもの」から「経営と現場を動かす活動」へと昇華させることが重要になります。
当社としても、単にエンゲージメントサーベイをご提供して終わるような形ではなく、サーベイを起点にしながら、改善の実行と検証まで含めた一連のプロセスを支援することで、企業のエンゲージメント課題に引き続き向き合っていきたいと考えています。
次回イベントのご案内
なお、当社は7月8日(水)から7月10日(金)に東京ビッグサイトにて開催される「第25回【東京】総務・人事・経理Week」内の『健康経営EXPO』に出展を予定しています。
本イベントでも今回のHR EXPOで提案した内容をもとにブースをご用意し、お越しいただいた皆様の一助となるようなお話をできればと考えております。
イベントの詳細は、以下よりご確認いただけます。
https://www.bizcrew.jp/expo/back-office-tokyo
会場で皆さまとお会いできることを、心より楽しみにしております。


