ストレスチェックの実施事務従事者と実務担当者の違いとは?【ストレスチェック徹底活用コラム】

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実施事務従事者とは実施者の補助をする者

ストレスチェックを実施するのは各事業場の産業医など労働衛生に関する知識を持った実施者ですが、ストレスチェックに関わる全ての実務を実施者が行うことは難しいため「実施事務従事者」が必要になります。

実施事務従事者は実施者の補佐的な立場で、実施者の指示の下、ストレスチェックにおける事務作業に従事する役割を担っています。

実施事務従事者が行う主な業務は、ストレスチェックの質問票(調査票・ストレスチェックシート)配布や回収、データ入力、受検結果の出力や記録の保存などで、実施者の指示により労働者への受検結果の通知や医師による面接指導の申出勧奨をする場合もあります。

努力義務となっている集団分析を行う際は、分析のための集計や分析担当者との窓口業務にも関わります。

実施事務従事者を選任する時の注意点

実施者と同様、実施事務従事者にも選任条件があります。 ストレスチェック制度では、受検の有無や受検結果などによって労働者に不利益な取り扱いをすることを禁じています。

そのため、ストレスチェックやそれに伴う医師による面接指導の結果を知り得る実施事務従事者には、「労働者の人事を決定する権限を持つ、もしくは人事について一定の判断を行う権限を持つ」人はなれません。

ストレスチェックを実施する際は事業場の労働者と広く関わることになるため、人事部や総務部の社員、衛生管理者が実施事務従事者になるケースが大半ですが、人事部長など人事部の中でも解雇や異動などの人事権を有する監督的立場にある人を、実施事務従事者として選任することはできないのです。

また、労働者の個人情報を取り扱う実施事務従事者には、期間の定めがない守秘義務があります。もし、守秘義務違反があれば、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金(労働安全衛生法第119条)が科せられますので、十分な注意が必要です。

実務担当者が行うことができる事務作業もある

実施事務従事者はストレスチェックにおいて労働者の個人情報を取り扱うので、多くの人を任用するわけにはいきません。しかし、規模の大きい事業場などでは、実施事務従事者だけがストレスチェックに関わる事務作業を担当すると負荷がかかり過ぎることも考えられます。

このような場合、労働者の個人情報にふれることのない事務作業については、人事権を有する者でも就くことができる実務担当者が行うといいでしょう。

例えば、未記入の質問票には個人情報が含まれていないため実務担当者が配布することが可能ですし、質問票の回収に関しても、封筒に質問票が封入されているなど記入内容が把握できない状態になっていれば、実務担当者でも回収することができます。

このほか、ストレスチェックの実施計画の策定や実施者との連絡調整、ストレスチェックの一部業務を外部委託する場合は外部機関との連絡調整、労働者への実施計画および実施日時の通知などが、実務担当者が行うことができる業務となります。

ストレスチェックを受けていない労働者に対する受検勧奨も、「受けていない」という事実は個人情報には当たらないため、実務担当者が行えます。

実施事務従事者には実施者をサポートしてストレスチェックをスムーズに進める責務がありますので、実務担当者を置くことで実施事務従事者の負荷軽減を図るように努めましょう。

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【筆者プロフィール】

「アドバンテッジJOURNAL」編集部
人事領域で関心が高いテーマを取り上げ、押さえるべきポイントやつまずきやすい課題を整理。人事担当者や産業保健スタッフの“欲しい”情報から、心身のヘルスケアや組織開発、自己啓発など従業員向けの情報まで、幅広くラインアップ。「個と組織の未来基準の元気を創る」トピックスをお届けします。

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