ストレスチェックコラム

2017/8/7

【ストレスチェック徹底活用コラム】ストレスチェックの実施者とは?

誰が行える? ストレスチェック実施者の要件

うつなどのメンタルヘルス不調を未然に防ぐため、労働者の数が常時50人以上の事業場には、1年に1回一定の基準を満たす労働者に対してストレスチェックを実施する義務があります。
ストレスチェックを実施する責任は事業者にあるので、実施時期や実施方法などを決めるのは事業者ですが、実際にストレスチェックを行う「実施者」は事業者ではありませんので注意しましょう。

<ストレスチェック実施者>

労働安全衛生法第66条の10第1項により、以下のいずれかの者が「実施者」となることができます。

  1. 医師
  2. 保健師
  3. 厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師もしくは精神保健福祉士
<ストレスチェック実施者の役割>
  1. ストレスチェックで使用する調査票に記載する質問の選定において、医学的見地から意見を述べる。
  2. ストレスの程度の評価方法および高ストレス者の選定基準について、医学的見地から意見を述べる。
  3. ストレスチェックの実施結果を評価し、個々の労働者が医師に面接指導を受ける必要があるかどうかを判断する。

ストレスチェック実施者の指示によって、調査票のデータ入力や結果の出力などストレスチェック実施に関わる事務に携わる者を「実施事務従事者」といいます。
実施者を含む実施事務従事者には守秘義務があり、ストレスチェックやそれに伴う面接指導において知り得た個人情報を第三者に漏らすことは禁止されています。違反した場合は刑罰の対象となります。

なぜ、人事権を持たない人しか「実施者」になれないの?

社長や役員、人事部長など労働者に対して人事権を持つ者は、ストレスチェックの実施者にはなれません。これは、ストレスチェックやそれに伴う面接指導の結果によって、労働者が解雇や異動、降格など人事上の不利益な扱いを受けることを防ぐためです。

労働者に対して人事権を持つ者は、調査票のデータ入力や結果の出力などストレスチェック実施に関わる事務に携わる実施事務従事者になることも禁じられていますが、実務担当者として、ストレスチェックにおける労働者の個人情報にふれることのない実施計画の作成やそれに基づく実施管理といった業務を行うことはできます。

なお、ストレスチェックの結果は、封書またはメールなどで実施者から直接労働者に通知されます。通知を受けた後、労働者が同意すれば事業者にストレスチェックの結果が提供されますが、個人情報になりますので、実施者や実施事務従事者が慎重に取り扱う必要があります。

ストレスチェック実施者は産業医が望ましい?

ストレスチェックの実施者には、勤務時間の長さや繁忙期など労働者の勤務状況や職場の環境を深く理解し、労働環境が労働者のメンタルヘルスに及ぼしている影響を判断することが求められます。

そのため、日頃から労働者と接する機会があり、業種や職場環境などにも精通している事業場の産業医がストレスチェックを実施するのが望ましいとされています。
しかし、メンタルヘルスに精通した産業医がいないなど何らかの理由で実施者が確保できない場合は、外部に委託することも可能です。

また、ストレスチェックの実施者は事業者が指定します。一般定期健康診断の場合は、事業者が指定した医療機関以外で受診しても認められますが、ストレスチェックの場合は、事業者が指定する実施者以外で受けてもストレスチェックを受けたことにはなりません。

ストレスチェックを外部に委託する場合の注意点とまとめ

ストレスチェックの実施者には、調査票に記載する質問やストレスの程度の評価方法などを設定する際に専門的な立場から意見を述べるほか、高ストレス者と評価された労働者に対して医師による面接指導を行うよう勧奨したり、ストレスチェックの結果をもとに、事業場における部署や課など一定規模の集団ごとにストレスチェックの結果を集計・分析する集団分析を行ったりするなど、労働者への細やかな対応、支援が求められます。

そのため、事業場の状況を把握している産業医がストレスチェックの実施者になるのが望ましく、外部機関に委託する場合でも、その事業場の産業医が共同実施者として関与し密接に連携すべきと労働安全衛生規則に定められています。

ストレスチェックは労働者を評価するために行うものではありません。事業場の労働環境や衛生管理の改善、一人ひとりの労働者のメンタルヘルスケアに役立てるために行うものであることを念頭に置いた上で、ストレスチェックの実施者や実施事務従事者を選定しましょう。

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