EAP(Employee Assistance Program、従業員支援プログラム)とは、職場の人間関係上の悩み、キャリアについての迷い、家族の問題等のプライベートな悩みなどを質の高いカウンセリングによって問題解決に導くプログラムです。メンタルサポートをしながら問題を解決し、これにより従業員の生産性を向上させ、顧客企業の業績向上を実現するものです。
EAP は、1960年代米国企業で、不適応者対策の心理的カウンセリングプログラムとしてスタートしました。当初EAPは、職場におけるアルコール依存症対策が中心でしたが、次第に健康な方々の職場のストレス、夫婦・家庭問題、対人関係(リーダーシップ、チームワークを含む)、キャリア問題、ライフスタイルなど幅広い問題を扱うようになっています。現在、健康な従業員によるEAPの利用が多数を占めており、フォーチュン500社の80%、フォーチュン100社の100% がEAPを導入しています。 またEAPが提供するサービスとして、従業員の方々への直接的なカウンセリングだけでなく、従業員のストレスや動機づけを最適化するための組織・人事コンサルティングも行われています。
職場におけるメンタルヘルス対策のガイドラインとして、厚生労働省が2006年3月に発行した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」にて、事業場において事業者が講ずるように努めるべき労働者の心の健康の保持増進のための措置のことを「メンタルヘルスケア」と定義しています。
EAPは、狭義の定義では「カウンセリング・コンサルテーションを中心としたプログラム」であり、「メンタルヘルスケア」を構成する一つの要素と考えられています。心の保持増進を進めていく上では、EAPだけでなく、厚生労働省がガイドラインで定める4つのケアに沿った総合的なメンタルヘルスケアが求められます。
1.労働者自身による「セルフケア」
労働者が自身のストレスや心の健康の状態を把握するとともに、自らストレスの軽減や解消を図るといった対処をすることが大切であることを示しています。
2.管理監督者による「ラインによるケア」
労働者との接触頻度が高い管理監督者には、部下である労働者の心の健康状態を把握し、長時間労働や過重な心理的負荷の改善、労働者が自発的に相談しやすい環境づくりなどが求められています。
3.事業場内の健康管理担当者による「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」
産業医や衛生管理者など産業保健スタッフ等は、職場における心の健康づくりを目的とした活動の提言・推進や、労働者・管理監督者を支援する役割を担うとしています。
4.事業場外の専門家による「事業場外資源によるケア」
労働者は相談内容が社内に知られることを望まない場合が少なくないことから、メンタルヘルス対策支援センターや、産業カウンセラーなどの積極的な活用が望まれるとしています。
出所:厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(2006年3月)
職場のメンタルヘルス対策の現状と課題、メンタルヘルス対策の重要性について説明します。
EAPは、質の高いカウンセリングによって悩みを持つ従業員を問題解決に導くプログラムです。
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